DZ170CDI エンジンの失火原因を考える
 DZ170CDI エンジンが世に出て幾年月になるでしょうか。 1)エンストしない 2)燃費の良さ という大きな特徴があるのに なかなかメジャーに昇り切れないでいます。 その大きな要因として 「失火」を克服できない、 ・・が揚げられるのではないでしょうか。

私が経験した「失火」原因が全てではないと思いますが、過去に克服してきた「失火」原因とその対策を公開したいと思います。
CDIエンジンの好調な運転の一助になればと願っています。
 (2010.08.12)
B ニードル調整が濃過ぎ
  グロープラグの場合は燃料の濃さで点火タイミングを好みに調整できますが、点火プラグ式のエンジンでは空燃比を最適位置に調整するのみで点火タイミングの調整は無理ですよね。 そこを無理やり調整し、点火プラグとしては超リッチ状態になり、わざわざ「失火」の原因を作り出しているケースがあるかと思います。

対策
1)最適空燃比状態にニードルを調整する。 私の場合は冬も夏もJust 1回が良い状態です。
  夏場は1回では少し濃過ぎな感じですが、起動時、しばらく高回転を続け失火現象が消えるまで待ってから
  フライトしています。
   10秒過ぎても失火が消えない場合は燃料の濃過ぎですので少し絞り方向へ調整してみてください。
  (絞り過ぎはデトネーション・ノッキングの原因になり危険です。 要注意)
・エンジンが焼けると調整も糞もないので、冷却には充分な配慮が欲しいですね。
因みに私のVOYAGEのノーズインテーク窓は、右写真のように大口に空けています。 オチョボ口には無理がありますヮ。


・エンジン音を柔らかくしたい場合はDIC(デジタル点火タイミングコントローラ)で高回転部を+10度方向に遅くしています。
結果的にこの状態で、機体上昇でトルクフルになり、音は柔らかくなっています。 
A センサーケーブルの断線
  エンジン本体から出ているピックアップセンサーのケーブルが高圧プラグケーブルといっしょに束ねてあると、プラグケーブルに伝わる振動でセンサーケーブルが疲労断線していることがあります。 
断線をテスターでチェックしても無駄かな? 振動がない場合は導通があるのですから・・
電線を両端から強く引っ張ると(断線しない程度に (^.^; ) 芯が抜けてくることで判ります。

症状
・低回転では問題ないのに、スロットルを上げると回転が不安定になる。

対策
1) 断線箇所がセンサーケーブルの場合は、断線途中からケーブルを交換する。(ハンダ付が必要)
  断線箇所が中継ケーブルだったら新しい中継ケーブルに交換する。

2)防火壁F1より前で(エンジン側で)、高圧プラグケーブルとセンサーケーブルを一緒に束ねない。
C その他の失火要因
  上記以外に、以下の要因等があるようですヮ。

1)電池の消耗、電圧低下
2)プラグの消耗      ・・・50フライトを過ぎたらプラグギャップを調整しましょう。
3)DICを使用されている場合、プログラムミキシングが遅角側に過渡に設定されエンジンカットに入っている。 
「失火」の原因

@ プラグキャップのガタ
  DZエンジンは振動が大きいので、最初はしっかり固定されているプラグキャップもフライト回数を重ねていくと緩んでガタガタになって行きます。 この状態になると低電圧の回路では接触不良どころか断線状態です。 ところが超高電圧(1.2万V以上)回路なのでチョットした断線は空中放電で電気を伝えてくれます。 しかしそれには限度があり やがては伝播ロスが大きくなり「失火」原因となって行きます。

症状
・低回転は問題ない(ような)のにスロットルを上げると失火して回転が上がらない。

対策
1) プラグキャップの先端を右写真の様にペンチで絞ると、一時しのぎ
  はできます。 これは本当に一時しのぎであり、すぐに再発します。

2)プラグケーブルの表皮の編導線とエンジン本体間を切れにくい電線
  で接続する方法をお進めします。(上写真の@参照) 接続に使用
  する電線の銅線部をむき出し、それを編導線の上に3回巻きつけ
  上からスパイラルチューブを巻く程度で高電圧電線の接触は十分
  です。 
  他方端はエンジン本体のどこかのネジを利用して接地してください。
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